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2012. 6. 26

センシブルハウス-「プロローグ3」

いよいよ、西日本(九電管区)も計画停電の受難に甘んじることが決まりました。昨年までの東電管区でのそれはどこか他人事でしたが、今年はとうとう我が身のこととなりました。個人的にはこの受難を、受け入れたいと思っています。これからの私達の生活スタイルや、その器=家を考えていくために前向きにとらえることができるようになりたいと思っています。

では、皆がスマートハウスのように、オール電化+太陽光発電+電気自動車になればよいか、という話になりますが、はたしてどうでしょうか。発電所から買う電気を減らすることが唯一の目的であれば、上記はすばらしいものです。しかし、電力消費をいやがおうでも意識しなければならないこのタイミングに、私達が思い起こさなければならないのは、生活の隅々に至り電気に委ねがちな考え方そのものではないかという気がしています。クリーンエネルギーで作られた電気であればあとはどういう生活を送ってもいいだろうか、という疑問です。

センシブル、という語の意味は、電気仕掛けのスマート生活に対して、ある種の冷静さを持っています。センシブル=「良識のある」は、太陽光発電したからOKではなく、いかに電気を用いずに、(夏であれば)涼しい生活を送れる器=家を設計できるか、というところから考え始めます。夏の太陽によって発電された電気によってエアコンが稼働される、まではスマートですが、心置きなくなくエアコンを駆使して体調を崩した、ということになれば、結末はスマートとはいえません。そのあたりを分別をもって判断しよう、ということで「センシブル」という語が持ち上げられることになりました。

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