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竣工から2年半が経過して、上からの俯瞰を見比べてみた。（竣工時　2020/12/25撮影）まずは、中庭の地面に、ダイカンドラガが、生え広がり、緑が増えた。そして、木部の退色が進んだ。ウッドロング塗りたての杉材より、退色が進んだ杉の方が、見栄えがいい。このあとがさらにどのように変化していくか、楽しみ。

今日は博多区の現場を撫でて、そのまま3名で、西のステアハウスへ。一室の原状回復工事。
現場回復工事は、確か3室目。退去後をみていると、なんとなく汚れの場所が毎回違っていて、入居者の性格とかを、想像しながら作業をするのも、ちょっとした小市民的な愉しみ。
今回は初めて、玄関引き手にサンドペーパーを当てる。施工中、玄関の鉄扉にレバーハンドルをつけたくなくて、いわゆる「ラッチ」を用いず、クローザーのみで閉める機構を成立させるために、三和シャッターの担当者と、いろんな試作実験をしたことを思い出す。いよいよできそうだとなり、木部の引き手は、勢いついて、杉の無塗装で、と提案する。ここは、必ず手が触れるところだから、触覚重視で無塗装がいいと考えた。また、入居者の入れ替わりの時に、ペーパーを当てて、新しい木部が容易に再現できるから、というのもあった。それが今日、立証されて、とても気持ちが良い。いや、次の入居者もきっと気持ちがいいはずだ。
また、下を見やると、竣工時、ゆっくり不動産からは「ただの地面」と命名されてた、中庭の地面にも、カバープランツがようやく定着していて、以外に新鮮。
さらには、そこに、下校する小学生が中庭を通り抜けるのを微笑ましく、シャッターを切る。（ボタンを押す）ここは、もちろん個人の土地ではあるが、駐車場時代からもともと、地域の抜け道=生活動線だったことから、これらを受け入れよう、と施主さんと話し合ったことも思い出す。寛容さが、風景を美しく思わせる、のワンショット。

賃貸住宅としての稼働開始からおおよそ1年が過ぎた。昨年の春に、入居された方が、早くも二室、共に、会社の転勤と共に、退去されたということで、漆喰壁と木床に関わる軽微な原状回復工事のために、再訪。こうして、時々に訪ねる機会があると、場の変化が楽しみになる。室内については、高々一年程度、人間が住み込んだところで、変わり様はなく、むしろ、みなさん、自然素材という「場の空気」を読んでか、美しく住んでくださっている、という感覚が強い。
対して、屋外の木部については、刻々と変わる。地上階の草木も、言うまでもない。今日は途中階に鉢植えされたブルーベリーの木に花が咲いていた。両棟のソレをフレームに納めたワンショット。やはり、自然の木の格子に自然の緑は、生える。建築という人工物が魅せられる瞬間は、結局は自然だのみなんだろうか、ということを感じさせるフレームだと思った。

初めての「そののち」
引き渡しから、早5ヶ月が過ぎた。室自体は、3月末に全室契約となり満室となった。その後、ヒナダンと呼んでいる、広い共用廊下で、入居者同士の交流を兼ねた小さなイベントをするつもりで、練っていたが、この緊急事態宣言を受けて、計画倒れとなった。
全室は、平面図はまちまちであったとしても、漆喰と木という共通の素材感を貫いているという意味で、おそらく暗黙の共通感覚を持ち合わせているのではないかと、想像している。だから、仲良くしたい、意見を聞きたい、という設計者の片思いのようなものがなくもなかった。それを行って「そののち」の最初を飾りたいと思っていたが、実現せず、代わりのトピックを。

W棟の4Fヒナダンに、オブジェが現る。

タイトルは「八岐大蛇」ヤマタノオロチ。顔が左右に合計8頭。
モデルは出雲の国の川の神様ではないかとされる、神話上の怪獣。出雲の国、斐伊川は「ひいがわ」。現在は島根の宍道湖に流れ着く川。素戔嗚尊（スサノオノミコト）が八岐大蛇に酒を呑ませて眠りこけたところを一刀両断して、退治した、と古事記にある。この一節は、川の主を退治したということを現実に例えるなら、治水工事だったのでは、と読み替えられたりしている。
一方、ステアハウスの直ぐ近くに流れる川も、樋井川「ひいがわ」だ。出雲の国の斐伊川との関連は、探し出せなかったが、漢字にしなければ、ここにも神話上の川の神がいるのではないかと錯覚しそうである。（しない？）樋井川の神様に勝手に仕立て上げ、洪水等お治めください、の願掛けのオブジェ、の裏情報を篭めながら制作した。
ちなみに、これらの材料は、皆施工中の、木製手すりのモックアップで用いたものの再利用。だから、実は、部材としては、周囲の手すりと連続している。設計者自らが制作し、竣工祝いとして、納品した。

12/25お引き渡し。まだ残工事が残っているが、一旦、内見者を迎えられるようにはなった。絵に描いたように「足かけ三年」が回想される。一様でない平面図が、設計者自らの墓穴を掘りつつ、施主さん、管理会社、施工者の各職種の隅々に、つまり関わる全ての人間の労力を倍増させた。でも誰一人、さじを投げるようなそぶりさえ見せず、頑張って付いてきてくれた。メントウ向かってお礼申し上げたい。
どうして、これほどまでに一様でない空間設計をしなければならなかったか？どこまで理屈で言えるか判らないが、少し時間を掛けて解きほぐしたい。一先ずは、施主さんからの竣工祝い弁当を頂く。対面パーティの予定がコロナのおかげでこれになったが、難工事であったことも含めて、ねぎらいの気持ちが、妙に身体に染みこむ。

もうあと、1週間強でお引き渡しと言う段階で、なぜか設計者が、陶器ソケットに電球を付けて回っている。電気屋が追い込まれて夜なべしているからとか、建設費が底を付いたから、とかではなく、ようは、場所場所によって、好きな電球を好きな明るさで、配置したいという、たぶん誰も付き合わないだろう設計者の愉しみを、ならば、自分達で、やるから、と思い立った結果、絵に描いたような墓穴掘り。現場も細かな傷や汚れのチェックに入っているから、明かりが必要なのだ。だから、ネットで電球を買い占めては、都度に、明かりを灯して廻りながら、何人が気づくかわからない微妙な光の差をああでもない、こうでもない、と階段を上下している。

最後の鉄骨階段の、吊り込みが完了した。設計中から物議を醸していたやつは、あっけなく数十分で始末された。6ｍ近くのやつは、中庭の内側に入らないから、半分に分割できないととだめだ、に始まり、果たして階段として、強度があるだろうか、とか、亜鉛メッキの熱で、歪みまくるのでないかとか、エキスパンドメタルの透け感が、登りたくない階段になるのでは、とか、方々からの様々なネガティブ網をかいくぐって、ようやく、現場に据え着いた。不安を募らせた分だけ、爽快感もある。ステアハウスと名前の付いた建物の階段〜手すりは、職種、業者ががんがんに絡み合う工程の賜であった。造作鉄骨屋が、躯体に手すり鉄の台座を設け、大工が手すり子を付け、その上に、鉄の手すりがつけられ、ヨコから、階段屋の階段手すりが据え付けられ、連続しない、の連続。本当なら、そんな作りにくいモノの設計をしてくれるな、と言いたいところを、黙って、修正する。メントウ向かっては言わないが、有り難う、と言う。

完全裏方の話。今回は、段状になったRC躯体に対して外断熱工法。それゆえの複雑さが現場に緊張感を走らせる。この床の下に室内が有る場合は、断熱材を敷設、単なる踊り場や廊下には、単純なRC、その境界線を、ゴメンよと言う感じで、雨水排水溝。モルタルを仕上げてしまえば、溝がこれらの境界線上を走っていることなど判らなくなるので、ここでこのショット。工事完成まで一ヶ月を切る。

ステアたる由縁

「ステアハウス」のステアは、その名の通り階段を表す言葉である。
中庭を囲むように、躯体から分離して投げ出されたような金属メッシュを面材に用いた鉄骨階段と、
躯体からそのまま生えたようなRC階段が、
場所や、姿かたちを変えながら、共用廊下を駆け巡る。
未完成ながらも、その所以と由縁を感じられる外観が徐々に立ち現れてきている。

／キノシタ

ふと感じた季節のこと

9月22日のこと、見上げた空はまだ、夏を感じられた。
最近では現場もすっかり肌寒くなり、夕闇も早まってきていた。
10月3日、見上げた空に視覚を通じて、
秋と冬がいっぺんにやってきたような、感覚を覚えた。

／キノシタ

外壁のはなし

ステアハウスでは、九州ではまだ見かけることの少ない外断熱を採用している。
仕上げは、左官による塗り壁(メーカーセット品)である。
白色を採用したのは、
戸建住宅や集合住宅が密集している場所で、少しでも反射率を上げ、
境界付近の暗さや与えてしまう圧迫感をやわらげる効果を期待したためでもあり、
内部漆喰の白と呼応し、かつ木製手すりとけんかをしないように、
内観の「漆喰と木」を外部に表現する意図でもある。

各住戸プランがバラバラなため、内部に応じた換気金物の位置は、揺らぐように、微妙にずれながら配置されている。
外壁が少しでも汚れにくくなるよう、水受け皿のついた厚みのある金物を採用した。

／キノシタ

E301　高さ1635mmの間仕切り壁

ステアハウスでは、間仕切り壁の存在によってどうしても狭く感じてしまう箇所について、
その圧迫感を少しでも和らげるため、極力垂れ壁をなくし、空気と天井をつなげている。

それでも、まだ足りない箇所があり、建具などの納まりが可能な部屋については、
間仕切り壁の高さを1635mmまで下げている。
目線をギリギリ遮りつつ、広さを感じられることは実証できたが、
予想以上に、壁の高さの異なるものの連続による奥行が感じられ、広さ感以上の空間の愉しみが得られたように思う。
経過写真を比較してみると、漆喰の白が明るさをもたらし、
相乗効果を生んでいる。

／キノシタ

フローリング選抜

オーナー宅のフローリング材は、賃貸部のタモ材と同一の材料を採用している。
思い描いていたものよりも木目が激しいとのことが、賃貸部見学で判明し、
材料はすでに手配済みのため急遽、フローリングの選抜を行う運びとなった。

オーナー立会いのもと、はじく材料の瀬戸際について、感覚的な線引きを共有するための選考会の様子。
出来上がりに近づくにつれて、お互いのイメージがさらけ出され、違うもの、予定通りのもの、期待以上のもの、
あらゆるものが鮮明に、浮き彫りになっていく。

／キノシタ

皆違ってよい、家具のはなし

W304(W404)、高さ1100mm×幅3.8m超の浅型クローゼットは、
2つの寝室を少しでも広くするために、セカンドリビング的空間へ弾き出された産物。中にはスライド式ハンガーレールが仕込まれている。

W301、高さ1600mmのクローゼットは、寝室側へ、
モノがストンとおチヌよう、鴨居35mm分の段違いとした。
ジツのところ、拙僧の差し出した図面の間違いもあり、家具職人が製作高さを見誤った結果、怪我の巧妙で採用としている。
大工鴨居と家具鴨居は別モノとなってしまうため、必ずしも施工レベルを揃える必要がないということを改めて気づかされた。

新しい納まりが生まれていくことの苦悩にも似た愉しみが、部屋の数だけ待ち受けている。

／キノシタ

W302　消防法に削り取られた空間

ステアハウスでは、将来自室のナカで配管遣り替えなどを完結できるよう、吸音断熱材を仕込んだ上げ床を採用している。
そのため、天井懐というものは水廻りにしか存在せず、部屋ウチにダクトの類がふいに立ち現れる場面に出くわすことになった。
真っすぐに、壁からカベへと走り抜けてくれればよいものを、
梁高さ/貫通口の関係からどうしても、頭上に這いよってくるものが出てきてしまう。

ギリギリ一杯、躯体に寄せて配管してはみたモノノ、
どうにも主張が強くそのまま見せることをよしとはせずに、連なる杉幕板で対抗した。
しかし、現しの厨房ダクトは火災の原因になり得ることから、
周囲100mmに可燃物を寄せ付けない仕様が求められる。

今回は思い切って、家具がガオン！と削り取られるディテールを採用した。

W302〜W502の3室共通納まりのご紹介。

／キノシタ

床材のはなし

ステアハウスでは、タモ(明るい色味)とミモザ(黒褐色)の2種類を部屋ごとに使い分けている。
理由は、材料にもハヤリすたりのある賃貸業界において、長年、新たな入居者に選ぶ愉しみをもっていただくこと。
使い分けのルールとして、開口が多く明るい部屋にはミモザを、北側など相対的に採光量の少ない部屋にはタモを、採用した。

床面は言わずもがな、部屋の雰囲気の1/6を担っている。時に、フロア張り方向を90度回転させるなど、上下で平面計画の近しい部屋の印象を変えるための努力も欠かさないよう配慮しつつ、表面無垢材の経年に伴う趣が生まれることを、切に待ち望んでいる。

写真はE201リビングと、E202小上がりのタモ材。
美しい杢目が昼明かりに照らされている。ここへ、まだ見ぬ住まいての生活が刻まれていく。

／キノシタ

賃貸部途中経過をご紹介

E202、E203の寝室格子戸。

賃貸マンションで杉の格子戸を導入、となると、それなりのグレードに応じた費用を投じることになるのは自明の理。
しかし、ただ高いだけの仕様では一過性のモノにとどまってしまい、結果再現性にも乏しく、普及していくにはハードルが高すぎる。そこで考えたのは、1枚では不完全で、重なると完成する少しスカスカの格子戸。

求めたのは境界としての役目であり、必ずしも目線を遮るためのものではない。
ましてや、決して広くない1ッシツの中で、空気を閉ざした個室をつくってしまうことは、空調効率からも悪手と判断し、
それら幾つかの設計要因がうまく噛み合うことを目指したディテール。

格子戸＝和テイストに埋没してしまうもの、と思われぬように最新の注意をはらい、設計を行った中、
現場の判断で大川建具職人の手による伝統的な作り方が採用されたことも大変喜ばしいことであった。
伝統工法や技術の粋を、いかに現代建築へ落とし込み、継承していけるのかは拙僧にとっても永遠のテーマになるのであろう。

開けても閉めても立体的に違う表情が現れ続ける。
住まう楽しみと、設計の愉しみとが、この建具のように重なり会えればこれ幸い。

／キノシタ

台風養生のため、思いがけず突如として立ちあらわれた北側ファサード。
現場の手間、心労と引き換えに、設計者としては途中経過を確認できるまたとない機会となった。
しかしそれも、何事もなかったがゆえの結果論。次回のお披露目は、
完成までのお楽しみとしたいものである。

／キノシタ

W棟205号室の内観途中経過をご紹介。

独立柱の1面には、贅沢にクスノキ材を採用。
賃貸住戸ではなかなかお目にかかれないであろう、名栗一閃。

傍らには、これまた負けじと贅沢な3枚引き込みの杉の格子戸が、
今かイマかと出番を待ち侘びている。

南向き、中庭を眺められる1ッシツとなっております。

／キノシタ

漆喰と木と、RC

ステアハウス全室を通じ、共通して繰り返す素材感のご紹介。

外断熱の採用により、内部側のRC躯体は基本的に現しとしている。
そこへ、間仕切り壁(時に天井)の白漆喰と、床・家具・建具の木材の表情が入り混じる。

また、専有バルコニーから共用廊下、階段にかけて、手すりには杉材をふんだんに取り入れている。
鉄を使う場所では、塗装色ではなく、溶融亜鉛メッキ鋼板を。

素材という、モノの素顔、素性にこだわる。
賃貸マンションも頑張ればここまでできるのだぞ、という住まい手や社会に向けたメッセージも込めて、
新築の「漆喰と木の室」のご紹介。

／キノシタ

鉄骨階段の製品検査のため、横森鉄工所、福岡工場へ。
ここは、言わずと知れた、鉄骨階段しか作らない、ナショナルブランドの鉄骨工場。モノ造りは、考えてみると、なんの素材を得意にしているかよりも、何をつくるかで棲み分けられていることが多いが、ここもそういう場所。
あらかじめ連絡もらっていたから、強度の具合を心配してはいなかった。数名が同時に登っても、たしかに鉄骨階段としてのわずかな振動はあるが、強度は充分だった。しかし検査後の雑談では、この階段は見積段階から、社内中で強度の心配をしていたとのこと。なんとかいけるのではないかと考えていた構造設計者、たぶんいけるのではないかという意匠設計者のどちらかというと楽天的な設計舞台の先で、そんな心労があったことを初めて知った。こういう事前の感覚と実際との距離感はとても重要だ。人によってその距離感は違うが、それぞれが各々の距離感を判っていれば、基本モックアップを前提と出来ない、ぶっつけ本番のモノづくりは俄然可能性が広がる。
この合格した製品は、この後、亜鉛メッキどぶ漬け槽に丸ごと漬け込まれ、熱地獄を経て、防錆び性能を獲得する。そこでの熱歪みがまた、出たとこ勝負となる。

思いがけず、思いもよらないモノ。

設計者として、
構想や図面引きから現場監理までを、一貫してたずさわる者として、
0からZまでを知り尽くしていたいと思うのは、常日頃からの切なる願望であり、理想である。

しかし、誰もつくったことのないものをツクルというのは、
はじめての連続であり、
どうしても、思いがけず、思いもよらないモノがふと顔をのぞかせる。

大工棟梁や現場監督とともに納まりに頭を悩ませるモノもあれば、想像を越えた発見や気づきもあり、
それらはすべからく、設計における熱量を保ち続けるための、
過程を愉しむ糧へとなる。

熱いうちに敲いて、強度を増していければとよいと願う日々である。

／キノシタ

現場には、即興の愉しみがある。

現場に入る前にすべてを決めきってしまうことは、とても難しい。
そのため、ある一定の線から先は決め撃ちは行わない、というスタンスの設計手法を意識して取り入れている。

どんなに優れた人間であっても、たった一人の知識やアイデアで、PCやノートの上でこねくり回したものが、
至上の納まりであるとは考えにくい。ましてや拙僧のあみだすモノには限界がある。

大変な疲労感は伴うが、
タイミングや判断を見誤ってはいけない、出戻りなどあってはなるものかという双方の緊張感は、
それぞれのナニカを引き出すトリガーになるのではないか、と言い訳混じりに考えている。

／キノシタ

一年半近くをかけて、計画を進めてきましたステアハウス（集合住宅）の地鎮祭が、本日執り行われました。
イベント屋さんによるフルスペックの地鎮祭に、驚愕。紅葉八幡宮の禰宜さんと現場監督が、敷地の隅をお祓いしている間、場を持たせるべく、なんとキンキンに冷えた冷凍おしぼりが、参列者全員に配られる。こんな地鎮祭は始めて、というのが最高潮に達した瞬間でした。
ちなみに、紅葉八幡宮は3年前、その脇の利生院の改修（2016/9/4完成式）をさせていただいた時々にお参りしていたお宮。まさか、ほぼちょうど3年後に、その氏神様から、地鎮祭をしていただくなどとは想像しませんでした。
悪いことはできない、というのが率直な感想。気合いを入れ直して、完成までを愉しみたいと思います。

模型完成（およそ300時間/人）

佐賀大学の2年生が授業の縁で、模型製作のアルバイトに駆けつけてくれました。ここぞとばかりに、事務所賄い飯。この日は、親子丼。普段は玉子丼である確立が高いものの、今日は、なんと、もも肉入り。いつもより味が豊かだぞ。7名分は、一回で食材が掃けるちょうどよい人数。なんで設計事務所で、ちょうど正午に、しっくいカマドで炊いた暖かい丼と、鰹できちんと出汁をとった味噌汁と、ぬか漬けが出てくるんだろう。などとあっけにとられている学生達の顔色を伺いながら、ここはコンビニ飯撲滅委員会なのよ、と、心の中でほくそ笑みながら、いただきます。