2021. 5. 31 permalink
学会誌から寄稿依頼があり、その掲載図版を撮影するために、宿の再訪。この日は、北海道から、隣町から、事務所のWEBサイト編集者や写真家などが集まり、宿を愉しんだ。引き渡しからちょうど3年経過して、建物は、只でさえ、変化し続け、増殖し続けているが、さらなる、改良改善に向けて、相談を受けた。
幸運にも写真家が、ドローンを所持していて、撮ってもらった。すると背景の黒髪山連山を取り込んだ敷地全体像が浮かび上がる。なんというか、建物や住人はもちろんであるが、そういう別なく、人間の営みが相対化される景色であった。相対化とは、その言葉自身は、ポジティブでもネガティブでもないはずだが、人間の営みがちっぽけである、という単純な諦めよりは、そういったより大きなものに、営みが包容されているかのように、感じた。(とても天気が良い一日であったからというのもあるが。)
高岡さんの料理は、相変わらず、美味い。食レポに陥るのは避けたいが、やはり、宿という、飲食店よりも一歩、空間としては世界観の完結した場所での、この味。場所と味覚のセットによるココロの充足は少なからずである。